U-MAIL(ウンコ通信) 2002/08/23-1
えー、ロシアのシホン主義の実態ってのは、ドンナモノか?本日はそのご紹介。
「ヘラ鳥ウォッチング」:08/15
「RUSSIAN TYCOONS BATTLE FOR CONTROL」
by SABRINA TAVERNISE
〜BIG BUSINESS GROUPS RESHAPE RUSTING HULK OF SOVIET ECONOMY〜
「ロシア式・腕力シホン主義のススメ」
(ロシア・コリアズマ発)
ロシア北部の松林の奥深い処で、ロシア経済を、ごく少数の巨業家の手の中にマトメテしまおうという戦いが行なわれておる。
新型乗っ取り行動というか、ロシア最大の有力企業家の一人にヤトワレた企業襲撃者が、巨大な紙パルプ工場を、文字通り、包囲した。
モスクワの北東765キロに在るこの工場を乗っ取るべく、この巨業家の私設軍団が、今やオソシと待ち構えておる。
この工場の現在の所有者は、小さな会社だが、工場の敷地にバスや、貨車でバリケードを築き、警備員を配置するサワギ。先週、会長交替を命じる通知を持ってきた法廷の執達吏を拒否した。
これはもう単なるロシア企業劇場の一幕を超えていて。この3年、この国の経済を一変させてきた現象の前線が此処に在る。ツマリ、ヒトニギリの大企業が、全産業を組織的に買い占めつつあるのだ。
金融力と政治的コネクションを使って、このヒトニギリのグループは、石炭、鉄鋼、自動車、アルミニュームを呑み込み、今や木材カンケイに触手を伸ばしつつあるのだ。
その結果、ロシアの富の集中が起こっておる。最近のスイス投資銀行スジのレポートによれば、ロシアの巨大私企業64社の収益の85%を、8ツのビジネスグループがコントロールしておる、と。
ヘンな言い方だが、これは進歩なのだ。
政治的影響はともかく、経済的にはパっとしなかったボリス・エルツィンの独裁時代と違って、これらのグループはシッチャカメッチャカの10年の経済的廃墟の中から、ソヴィエト経済のサビサビ船体の改造を始めておる。彼等は税金を払い、インフラへ投資し、或る者は、自分の会社を西側の経済とツナゲようとしておる。
巨業ボスたちは、シバシバ、自分たちを20世紀初頭ののJ.P.モルガンのトラスト組織にナゾラエておる。ツマリ、金融仕掛け人が、ドンドンと乗っ取りを成功させ、国の法律を例えばU.S.スティールのような巨大独占会社が成立可能になる方向へ持って行き、完全な市場制覇を遂げた後で、初めて法律に従うという姿勢。
だが、大きな疑問がある。ロシアの法律の不備にツケ込んで、ヒト財産作ったこれらの巨業家たちが、これ以降、彼等をテッペンまで押し上げた強権強圧的な手法をアキラメて、公平なルールに従おうとするかどうか
「法廷とか法律の施行なんてものは、カケヒキ次第さ」自由ヤヴロコ党のリーダー、グリゴリー・ヤヴリンスキー氏は言う。「まァ法人企業なんてものは、どっか犯罪組織めいたところがあるのさ。ビジネスとパワーの法律上の結婚というか」
パルプと紙工場での均衡状態がこうした結婚を象徴している。今月、目下ロシア最大の企業ボス、34才のオレグ・デリパスカが、この3年、広大な企業帝国を完成させて来た乗っ取り作戦で示してきた入念な法的作戦が始められた。
今回、餌食になったのはイリム・パルプ社と呼ばれるロシアの会社。この会社は敗北を認めようとしなかった。
この乗っ取り芝居の振り付けは、この工場からズーっと東のシベリア地区で始まった。そこでは、この工場の20株を持つ名前の分からない個人が地方裁判所に、イリム・パルプ社を、1994年の個人企業化時に、それに必要な条件を満たしていなかった、として告発。イリム社がそのあたりの事情をよく知らない内に(デリパスカ側は書面で忠告した、と言っておるが)シベリア法廷はその株式の2/3を没収して、遠く離れた国家資産委員会のセント・ペテルスブルグ支店へ戻した。その株は直ちにデリパスカによって買い取られた。
「最初、私は悪い冗談だと思いましたよ」この4月にイリム・パルプの経営重役として雇われたカナダ人、フランク・グレイヴスは言う。「直ぐに、こりゃ大変なことだと気付きましたよ。奴らはコッチのボールを取ろうってんじゃなくて、競技場全体を寄越せってワケですから」
デリパスカは、もう、いくつもの競技場を手に入れている。 ロシアのアルミニューム工業の3/4、自動車製造業の可成なシェアー。で、今度は紙パルプというわけだ。
しかし、イリム社は反撃に出た。工場支配人たちは、地元コリアズマの市長、告発者、法廷執行官、などを味方につけたのだ。デリパスカ側は、支配人たちに買収行為があったと告発しておる。
ロシア資本主義初期のシッチャカメッチャカ、大企業が競争相手を殲滅するために暴力に頼った時代は過ぎた。例えば、デリパスカが最初にひと財産作ったアルミニューム産業では、1990年代中頃、いくつかのグループが支配を争い、殺し屋の横行で、4分5裂となった。(実際、ボリス・エルツィンの義理の孫娘を娶ったデリパスカでさえ、その初期の反道徳的行為が理由で、アメリカへのヴィザは発給されなかった)
こうした実力行使がロシアの法律とも言えて。この10年間の、腕力勝負による傷痕は深い。
プーチン大統領の下で、改革者たちが、法律の書き直しを行なっておる。先週、新しい仲裁手続き法が発効した。それによれば、コリアズマの例のように、企業トラブルを市民訴訟に訴えるのは禁止となる。この変更によって、巨業ボスは、より穏便な手段を取らざるを得なくなるだろう、とヤヴリンスキー氏は言う。
新しい形の巨業ボスは、石油会社から雑貨屋まで、あらゆるものが国有だったソヴィエト時代の一枚岩とも異なるし、エリツィン時代の寡占とも異なる。
1990年代半ば、国がそれまでの国有産業を売りに出した時には、ヒトニギリの銀行屋がそれを自分の財産にしてしまった。
モンダイは、政治面、メディア面で自分自身の強力な地固めを行なって来ているプーチンが、この強力な企業グループと、どう折り合いをツケルか、というところにある。
巨業家たち自身は、政府との間にテンションが在る、と言っておる。石油、小売、携帯電話会社などを傘下に収めているアルファ・グループの会長ミハイル・フリードマンは「われわれの存在は政治家にとっては、不快だと思う。企業グループはイロイロな影響力のレバーを握っている。プーチンがそれを好きなハズは無い」と。
しかし、自由ヤヴロコ党首ヤヴリンスキー氏の目からは、大統領と巨大企業とのカンケイはモチツモタレツに見える、と。
ウム。つまり、ロシア・シホン主義は、アメリカに100年遅れのシッチャカメッチャカ成長を遂げている最中らしい。アメリカの、モルガン、ロックフェラー、メロン、なんて連中が、巨大コンツェルンを立ち上げて行った時代のエネルギーに似たナニカが、現出しているらしい。腕力シホン主義、とでも言うか。悪役がツラ曝して店を張っているワケだよな。
考えようによっては、この方がまだ、修正、抑制、妥協が効く、という点で未来がある、と言える。インチキ会計会社の操作による株式詐欺シホン主義より具体的で、アナクロアナログ的で、ハルカにケンコーではないか。は。