U-MAIL(ウンコ通信) 2003/08/27 


えー、久しぶり、カンボジャからの報告記事。「開発途上国」という名の後進国の典型的なデッド・エンド。

ポルポト上がりの権力志向首相と、西欧志向ディレッタント国王親子との間で、貧窮に押し込まれた人民の悲惨さの一面を、ご紹介申し上げる。先進国のサベツ的エイズワクチン販売法についての記事:U-MAIL 030302-1U-MAIL 030302-2 ご参照下され。


「ヘラ鳥ウォッチング」:08/26

「FAKE MALARIA PILLS HAUNT ASIANS」

「カンボジャで、マラリア治療ニセ薬による死亡者続出。その製造元不明。これがアフリカに達すれば大災害が予想される」

トーマス・クランプトン

(カンボジャ・TOMNOP DACH・発)

14才の娘が悪寒と発熱を訴えた時、自分たちも1年に最低1回はマラリアに罹る両親は早急に、薬が要ることが分かっていた。

ほとんどが農民である此処カンボジャ北部の村では、薬局は顔馴染み。薬を買いに行った父親は、クスリの箱がチョット違うような気がしたが、それが大モンダイになるとは思わなかった。

薬剤師は、「見慣れぬ旅行者から、期限切れ寸前ということで、大安値で買った。これは《第2類》だが《第1類》と効能は変わらないと聞いた」と言う。

これが真っ赤なニセ薬だったのだ。何の効き目も無いこのニセ薬のオカゲで、昨年だけでも、カンボジャの地方の村で、何百人の死者が出たのだよ。

ニセ薬製造業者は、ごく小さな、移動工場でこれを作っている。人気の新薬の値段が高いのに眼をつけた。これは従来の治療法では対処出来ない、この地方に蔓延する大脳マラリアへの特効薬。

カンボジャ北部の町アングロン・ヴェンのヘルス・センター所長キム・サイオン氏によれば、マラリア治療を求めるヒトの数は、昨年の月49人から、今年は月200人に増加。これはニセ薬の影響と思われると。

最初の話の14才の娘は、幸運にも、治療が間に合って病状は鎮静した。しかし、WHO当局及び特効薬の世界最大メーカーの言によれば、このニセ薬は4年程前から現れ、今では、ヴェトナム、ミャンマー、タイへと広がりつつあると。

WHOによれば、世界のドコカで、1分間に2人が、マラリアで死んでいるのが現状と言う。特に、このニセ薬が、マラリアの発生の激しいアフリカに、広く市場を求めるようになれば、その災害はソラオソロシイものになると。

カンボジャ政府の調査によれば、地方の薬局で売られているマラリア治療薬の27%がニセモノだと言う。ニセ薬作りは、ヒトを殺して、儲けているわけだ。

先の話にあったように、地方の薬局の主人は、チャンとした薬剤師の資格も無く、見知らぬ旅行者からの売込みで、カンタンにクスリを買い込んだりする。

プノンペンのオリンピック・スタジアム近くに並ぶ薬局でもニセの特効薬が見つかった。《第2類》と書かれた錠剤が12ケで50セント。通常は1ドルの薬だ。女店員は、これはヴェトナムから来たという中国商人から購入したものと言う。本来この特効薬は1ドルよりチョット高いはず。殆ど効かなくなってしまった従来のマラリア薬クロロキーネの5倍の値段だ。

世界最大の特効薬メーカー、中国南部広西省に在る「GUILIN製薬」は、輸出先の東南アジ ア各地でニセ薬を発見していると言う。「ニセモノはワレワレの評判を傷つけ、ヒトを殺す」と怒る。

ニセモノは4年ほど前から東南アジアに現れた。パッケージに通しナンバーを入れたり、ホログラムをほどこしたりと、複製防止の手段を採ったが、相手はピタリとマネして来たという。カンボジャ政府担当者も見分けられないほどだと。

もうヒトツのネックは、マラリア治療薬を必要とする貧窮者がパッケージに書かれた「字を読めない」こと。その教育も必要なのだ。

最終的には、工場テストするしかない。厚生省のテストでは、特効薬の2/3がニセモノだった。

厚生省は昨年、ニセモノを売っていた5人を調べたが、その製造元は彼等も知らず、タイ、ヴェトナム近くに工場があるらしい、とのみ。


BACK