U-MAIL(ウンコ通信) 2003/09/01 


えー、マラリア治療ニセ薬モンダイに続いてもう1本、カンボジアの、コドモたちの、労働地獄について。


「ヘラ鳥ウォッチング」:08/27

「CAMBODIA'S DESPERATE CHILDREN 」 by DAVID BARBOZA

「プノンペンのゴミ捨て場に住み着く小さな《清掃動物》たち」

(プノンペン・発)

此処カンボジアの首都の、哀しいゴミ捨て場風景。ゴミの山が燃え上がり、その煙の有毒ガスが、空気を汚染する。

ここで働くのは、7才から13才の間の何百人のコドモたち。

例えば13才のコン・シエハール君。足はハダシ、上半身ハダカ。ゴミの山掻き分けて、錫の空きカンや、プラスチックの袋や、その他リサイクル出来る物品を探し出す。

「売れそうなモノを探すのさ」棒切れでゴミの山突っつきながら、彼は言う。押し潰されたミルクの箱や、洗剤や、コンドーム。「キツイ仕事だけどさ、家族を助けなきゃならないんだよ」

40ヘクタールの広さの首都ゴミ捨て場で、1日50セントを稼ぐためにコドモたちは働く。

これは危険に満ちたシゴトだ。ゴミはグチャグチャだし、巨大なブルトーザーが突っ込んで来てゴミの上にゴミを積み重ねる。ここのヘルス・クリニックは、オデキだらけ、伝染病に罹った、スリ傷切り傷だらけのコドモたちで一杯だ。

「こんな地獄見たことが無いよ」このゴミ捨て場の孤児たちを支援しているデヴィッド・プレッドは言う。「どうしてこんな場所を放って置くのかねェ」

ゴミ捨て場はキワメテ危ない、と健康省の役人は言う。2年前に、日本の研究者が、此処の土壌から、危険な高レヴェルのディォキシンを発見し、コドモたちのカラダの中に大量の重金属類が残留しているのを確かめたと。

化学薬品の焼却によって発生するディォキシンは、ガンのモトになる高度な毒物。

ゴミ捨て場で、コドモたちを「清掃動物」として働かせているのは、カンボジアだけではない。ヴェトナム、フィリピン、インド、ナイジェリア、ブラジル、アルゼンチン、ドミニカ共和国にも、何千人のコドモ労働者が居てはるのや。

カンボジア政府は、こうした監視出来ないコドモ労働の危険に関して全く無関心らしい。
法律上は、18才未満に危険なシゴトさせるのはアキラカに「違反」なのだけど。この法律は適用されない、周辺のヒトは言う。

この辺の自治体の長は言う。「コドモたちの健康と、彼らがゴミを引っ掻き回している際の事故がシンパイなのだよ。トラックに轢き殺された例もあるし、ブルトーザーに埋められた例もあるのさ」

この解決はムズカシイ。ゴミ捨て場から締め出せば、彼らには収入のテダテが無くなる。見逃せば彼らのイノチが危険に曝される。

「清掃動物」についての本を書いているマーチン・メディ−ナ氏は言う。「フェンスで囲っても穴を開けて出入りする。あるいはワイロを使ってまで入り込む。どうせ止めることは出来ないんだから、助ける方法を考えなきゃ」

コドモたちのシゴトは最初のゴミトラックがやって来る早朝3時から始まる。そしてモノを漁るには暗すぎる晩の7時頃まで働く。

1年の中でも一番暑い日、温度が騰り、息も出来ないような空気の中で5才位としか見えないコドモたちが、ゴミの中を這いずりまわり、新しいゴミを満載して到着したゴミトラックの後を競って追い掛ける。

ゴミが落ちる前に獲物を捕ろうと、トラックの「顎」目掛けて飛び付くコドモたちも居るのだけど、運転手は気にもしていないようだ。

車が来ると、コドモたちは、錫の空きカンの入ったバッグを車輪の前に投げ出す。車がそれをペシャンコに潰して呉れれば、バッグにもっと空きカンを詰め込めるからだ。

多くのコドモたちは、ポルポトの殺戮政府が壊滅した後に、地方からこの地域に移り住んできた貧困家庭に生まれた。けれど、町で稼ぐことが出来ずに、このゴミ捨て場近くに建ったスラムに定着したのだ。

この周辺のスラムには約10,000人のヒトが住んでいる。近くには「子供の幸福センター」と呼ばれる学校があり、ゴミ捨て場から連れて来られた16人の孤児が勉強しながら暮らして居る。

救済グループによれば、ゴミ捨て場は、大勢の孤児たちにとっては暮らしの場所であり、彼らの親たちは、エイズや売春や麻薬中毒で居なくなっているのだと。

この学校は、日本政府が財政援助 しており、子供たちに、裁縫、美容、音楽、コンピューター技術、それに英語を教えてくれる。

それぞれの子供たちが、この学校に入るまでの経歴は、学校の入口の掲示板に表示されている。

9才のテアラ・チェムと妹のタヴェリーは、2000年に両親をエイズで亡くした。

7才のサンボ・ロンは、離婚した母親に捨てられた。

10才のクンシー・ニムは、1997年に父親を地雷で亡くした。同じ年に母親は産褥で死亡。

「アタシはゴミ捨て場でのシゴトは嫌い」両親をエイズで亡くした11才のラサ・エングは言う。「だって、男の子たちは、残飯を取ろうとしてアタシを叩いたり押しのけたりするんだもん」

12才のラットプロン・ウンは、両親の借金を払うために、ゴミ捨て場で働き続けているのだ。汚れた白のブラウスを着て、ドロまみれのズボンを穿いている。サンダルはブカブカで、肩までの髪の上に被った紫色のニットの帽子は、ギラギラの陽光から彼女の目を護るためだ。

手にはゴミをかき回すための金属棒を持っている。白い麻袋は、リサイクル出来るガラクタを投げ込むためだ。「もう3年も、ここでシゴトしてるの」と彼女は言った。


ウム。ヒドイ話だ。以前にも一度、たしか中国で産業廃棄物を選り分ける危険なシゴトの話をご紹介した。あれは、先進国から途上国へ「輸出」された危険なゴミのモンダイだった。

日本では、いくら不景気でも、「夢の島」でゴミ漁りするコドモは居ない。残飯漁るホームレスは居てはるけど。だから政治がイイというハナシではないのは勿論やけど。は。


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