U-MAIL(ウンコ通信) 2003/10/22-2
「ヘラ鳥ウォッチング」
えー、もう1本、署名入りのマハティール分析記事。
「MAHATHIR : A MASTER OF PROGRESS AND OFFENSE」 by THOMAS FULLER
「誰も彼のパラドックスを抑えられない」 トーマス・フューラー
ジッとその動静の観察続けて来た者にとっては、今回のマハティールの発言はオドロクほどのモノではない。この20年間、この男は、その攻撃的言辞と辛辣な口調で世界に知られて来たのだから。
アメリカの金融王にして博愛主義者の、かのジョージ・ソロスを「精神薄弱者」呼ばわりしたことも。
タユマヌ努力で、錫鉱山とゴム園だけの国を、有力な製造工場に作り換えることに成功したヒトリの政治家が、テメエの激情から、繰り返し自分の成果に泥を塗るってのは、外部の人間にとっては理解し難い。
外国からの投資や観光に頼って、この国を経営してきたオトコが、その繁栄に貢献した当の外国を侮辱するってのも奇妙なものではないか。
また、マハティールは、マレーシアへの最大投資国アメリカを「支配者」と呼んだ。
反ユダヤ、反西欧の激しい論説にも拘らず、イスラム世界の中では節度を保っておる。
彼の政治経歴は宗教原理主義者と闘うことと、複合文化への寛容を説くことに費やされて来たが、それは、マレー、中国、インド、その他多くのエスニック・グループで成立しているこの国では避けられないことだった。
激しい罵詈雑言を除けば、マハティールはイスラム教徒の典型で、イスラム世界最高の成功したリーダーだ。
2世代前には、クアラルンプールは、まるで未開発な巨大植物園だった。それが今や、摩天楼聳える国際都市になっておる。しかし、マハティ−ルは、マルコスやスハルトのような、私腹肥やし型の政治家とは勿論チガウから、彼の批判者も、その責め方は出来ない。
1990年代後半には、マレーシアのエリートグループの中には、マハティールにはPR局が必要だという意見が強かった。モンダイになったソロスに対する激しい悪罵の直後のことだ。
1977年、アジアの金融危機に際して、ソロスを名指しで、「ユダヤ人はイスラムを発展させたくないのだ」と毒づいたのだ。
当時、これはマハティールが築き上げて来た国が、アジアの金融危機によって崩壊に瀕したことへのフラストレーションのセイだ、と了解されたのだが。
しかし、今回は、マレーシアの経済は好調なのに、何のフラストレーションなのか?
マハティールは有力リーダーが一堂に会したイスラム会議で、ユダヤ非難の演説をブッたのだ。それはヨーロッパのリーダーが集まっていたブリュッセル・サミットを初めとする西欧側に大大的な反応を引き起したわけだ。
マハティールのパラドックスとは、(その激しい表現とはウラハラに)イスラムは暴力を避けて近代化しなければならない、という言説だ。その言説を抑えるPR局が手当てするヒマが無かったというわけだ。
ウム。ちょっとゴタゴタ重複部分の多い記事だが。よーするにコレは、マハティ−ルの「完全犯罪」やねん。