U-MAIL(ウンコ通信) 2004/02/27-2
えー、アルジャジーラに対抗して、と言うか、アメリカがアラブ向けに設置した衛星テレビ局のヒョーバンが悪い。まァ、あまりにもミエミエってことだろう。
「ヘラ鳥ウォッチング」
「PROPAGANDA TV WON'T HELP THE U.S.」:02/24
「中東宣伝用テレビは、逆効果ちゃうか?」
マルワン・ビスハラ
〜パリ・米国大学国際問題講師・アブダビ衛星テレビの政治アナリスト〜
(アブ・ダビ発)
アメリカ政府の、中東でのアメリカ・イメージアップを積極的にネラったキャンペンは、ドレもアラブ人たちのココロを掴み損なって居る。コトバと行動が食い違って居るのや。アラブへの衛星テレビ《アル・フーラ》もその失敗のヒトツ。
ニンゲンは、メッセージの送り手を信用出来なければ、メッセージを信用するわけは無いのだよ。
《アル・フーラ》とは《自由》というイミだが、ヴァージニアに本拠を置くこのチャンネルは、民間自由企業ではない。アメリカ政府がマルマル1億ドルを拠出して、公的ガイドラインに沿って番組作りを行なうのだ。
ノッケから派手派手しく、小ブッシュと前国務長官オルブライト小母はんのインタヴューからオッ始めたのだよ。これではアラブが《アル・フーラ》のメッセージなど信用するわけ無い。
このチャンネルは、2ツのマチガった仮定に基づいておる。
まず、アラブ世界の「反米主義」は衛星ネットワークのセイだ、という思い込み。
そして、アメリカのメッセージが明確に伝われば、感謝されるだろうと言う考え。
アラブの人気チャンネルの殆どは、アメリカと仲の良い政府のヒモツキなのだ。アルジャジーラは、カタール政府の所有。カタールはNATO軍ではない、米軍最大駐留地。
アルジャジーラの他、アブ・ダビ、アル・アラビア、MBC,LBC,アル・ムスタクバルなどの衛星局の多くの経営者は、アメリカで教育を受けたか、西側メデイア、BBCやヴォイス・オブ・アメリカなどの支局のベテラン。
3つの有力チャンネルの報道ディレクターは、BBC、ロイター、などで訓練を受けており、人気の「クロス・ファイア」型プログラムのホストは、前BBCの編集者や元アメリカ国務省の人材。
さらに、西側メディアの常識と違って、殆どのアラブ通信員は、アメリカ、ヨーロッパの国籍を持っておるのや。
これらのアラブTVジャーナリストたちは、ムキ出しの反感や、報道人としての客観性に欠けていても、トガメられない。だから《アル・フーラ》としては、彼らを雇うわけには行かない。
アメリカが大きく文句つけるニュース内容の多くは、実は西側発の内容なのだ。
信用に足るアラブ通信員は居ないから、アラブに関しても、世界に関しても、アメリカ、ヨーロッパの通信が大部分になってしまう。
昨年いっぱい、アラブ衛星チャンネルは、オサダマリの、アメリカ政府や軍の記者会見や演説を流していた。しかし、最近になって、アメリカの圧力で、「禁止表現リスト」が多くのアラブTV報道室に回覧された。
例えば、イラクの「反撃」を「レジスタンス」と呼んではならぬ、連合軍のことを「アメリカ占領軍」と呼んではならぬ、ナドナド。
では。アラブ・チャンネルのスポンサー、経営者、報道ニュース提供者は、すべて「親米」なのに、ナゼ、小ブッシュ政府は自前のアラブ放送をオッ始めたのか?
それは。《アル・フーラ》の親会社、アメリカ政府放送局の会長ケネス・トムリンソンに言わせれば、《アル・フーラ》は正確な報道を流し、「イスラムの過激派と穏健派のディベート」を放送して、一般人が、自分の立場をキメられるようにシタイのだと。
でも、これこそが、アメリカの自縄自縛。このディベート番組へのゲストたちは、過激派も穏健派も聖職者も世俗者も、アメリカの外交政策に批判的になってしまうのだよ。ワタシもそのヒトリだが。
政治解説者、テレビ分析者としてのワタシの経験からすると、報道責任者は、「公正」にエラク慎重であり、ニュースにテメエの意見をサシハサムことなど全然やらないのだよ。
ニュースが、アメリカの中東政策へ悪く反映するとしても、それは彼らのセイではない。
イラク戦争初期、ゲストとしてワタシは、イラクは大量殺戮兵器など持っていない、小ブッシュ政府は、前からネラっていた侵攻開始の口実として利用したのだと論じた。で、ワタシは番組ホストに「反米」ニンゲン扱いされたのだよ。ワタシが、アメリカの伝統的憲法至上主義、自由主義に沿って、小ブッシュなんかよりハルカに論理的に、自説を弁明しようと試みたのだが、誰も耳を藉さなかったのだよ。
アメリカ政府の主張とは対照的に、汎アラブ衛星テレビは、アラブの世論を温和化する影響力を持って居る。調べてみると、アルジャジーラやその競争相手テレビを見ている人々は、見ていない人々より、パレスチナ問題に熱くならないのだ。パレスチナ問題こそ、反米感情を一番刺激するものなのに。別な言い方をすれば、もしアメリカがパレスチナ問題を解決出来れば、アメリカはアラブ世界で60%の支持を獲得すると言うことだよ。
アラブのネットワークはまだシロウトなのだ。しかし、ノミコミは早いし、西側大手メディア支局の強力競争相手になるのはマチガイ無いよ。彼等が国内の、また地域の、圧力にもメゲず、客観的な報道を送ろうと毎日格闘しているコトが、それぞれの国の民主的要素を確立し強化するのに一番役立つと思うよ。
それに比べ、アメリカの宣伝チャンネルは、民主的なものを育てるジャマとなり、自国の人気番組見ている視聴者を説得することはノゾメない。
アメリカ政府の「ワカッテホシイ、愛シテホシイ」型大衆操作のホンネが、中東でのアメリカの戦争遂行にあることを一度見抜いてしまったアラブ人に対して、《アル・フーラ》は、信用獲得テストに失敗したと言うべきだろう。
イメージ改善のために、アメリカ政府がヤルべきことは、政策の改革であって、メデイア視聴率の改良ではないのだよ。
アラブでのアメリカの不人気は、人々がその価値を理解出来ないからではない。小ブッシュ政府の彼等への横柄な政策から来て居るのだよ。
フム。よーするに、商業テレビしか知らないアメリカが、中東にヤボで横柄な《NHK》を設立してしまったのだよ。は。