U-MAIL(ウンコ通信) 2004/07/01 


えー、日本の新聞紙も、イラクへの「戦争要員出前」企業のモンダイを取り上げ始めた。

「民間警備会社、百数十社が派遣、1万人、米軍に次ぐ規模」てのが、その見出し。

CPAが認可した大手だけで25社。数人規模の業者なら百数十社あると。10年ほど前から、アフリカやバルカン半島で目立ち始め、その背景には、軍縮で解雇された軍人が民間警備会社に入る一方、経費削減を進める軍が仕事を外注化し、需要が合致したという事情があると。

警備会社は米国、英国の企業が大半。最近はイラク人を雇って空港や港湾、大規模プロジェクトなどの警備を受注していると。

拳銃だけでなく、機関銃、装甲車まで備え、中には階級や機構も軍隊そのままという企業もあると。

平均収入は、欧米人が週2000ドル、インドやフィジー出身者が月1000ドル、イラク人が月300ドル。


ワメが以下にご紹介する「ヘラ鳥」レポートによれば、実態はチョイと違う。軍は「経費削減」どころか、「コスト・プラス」契約によって、これらアヤシゲな「戦争要員出前屋企業」の、イイカモ、になって居るのや。2本の記事から、ポイント拾ってご紹介致す。


「ヘラ鳥ウォッチング」:06/23

「SOLDIERS OF FORTUNE MAKE A KILLING IN IRAQ」

P・W・シンガー(ブルッキングス研究所メンバー・「戦士株式会社」の著者)

(ワシントン・発)

「U.S.HIRES BRITON WITH TARNISHED PAST」

C・M・セノット

(ロンドン・発)

「イラク戦争要員出前屋の総元締めは、元英国軍少佐」

アブグライブ刑務所の虐待から、ファルージャでの米兵士斬殺まで、イラク占領にまつわるワルイコトすべては、ペンタゴンの下請けである「民間兵員出前屋」企業と関わりがあるのだよ。

世間に見えないところで、ペンタゴンは、その企業に何十億ドルを支払って居るのや。

その企業は、兵站(輸送)、軍事訓練、護衛から捕虜尋問まで、凡ゆる軍事機能を遂行する2万人の社員を抱えて居る。

サマザマなスキャンダルや、ヒドイ水増し請求への告発にも拘らず、ペンタゴンの役人どもは、ナニも感じていないようだ。

先月ペンタゴンは、2億9300万ドルを、契約相手の英国企業「イージス防衛サービス」に支払った。

このイージス社なる企業は、イラクに於いて、下請け民間企業50社を統括して居り、武装民間人8名一組の「身辺警護チーム」75組を擁して、アメリカ占領軍当局スタッフの警護を引き受けて居る。

モンダイは、こうした契約がアメリカ政府との連携をマルデ欠いていることだ。当然、一般国民の目ン玉からも隠蔽されて居るのや。

さらに、「政権委譲」の期日が迫った時点でも、ペンタゴンは、こうしたシゴトをイラクの手に任せず、自国の「出前屋」を使い続けているのはオカシイやんけ。(前倒シ政権委譲完了シタ今後ハドウナルノヤ?)

契約はすべて「コスト・プラス」(利益保証)方式。費用掛ければ掛けるほど、企業の利益は増える仕組みなのだよ。当然、インチキ、非効率にツナガる。副大統領チェニーの息のかかったハリバートン社の水増し請求スキャンダルは記憶にアタラシイところやんけ。

こんな商慣習はマトモなビジネスの世界には無い。アダム・スミス先生の自由市場理論をコケにするモノだ。つまり、「請負い」で効率を上げる普通のメカニズムがコワレテしまうのやねん。

こんな巨額の契約だから当然、長い歴史と経験を持った企業か、イラクでの活動経験のある企業が択ばれると思うだろうが。

ところがドッコイ、「イージス社」の歴史は1年チョット、主に海賊相手の安全業務、イラクで大きな仕事を受注したことなど無いのや。(イージスなる名前は、国務省のリストに載ってもいない)

イージスの社長、ティム・スパイサーは、英国陸軍将校から民間戦士に転じたオトコ。その自伝的著書のタイトルは「ナンデモアリ軍人」(AN UNORTHODOX SOLDIER)。

1998年、イワユル「サンドライン事件」で彼の悪名は英国中に広がったのや。彼の企業が、国連の通商禁止令をスリ抜けて、30トンの武器を、シェラ・レオーネに輸出したのだよ。

スパイサーが、報道記者に、英国政府がこの作業を奨励した、と語ったため、ブレア政府はブッ倒れそうになったのや。

1997年のパプア・ニューギニアの陸軍反乱事件の主要人物もスパイサー。陸軍反乱軍は、スパイサーが反乱軍を撲滅する契約で、政府側から3600万ドルを受け取ったのを知り、政府を転覆させ、スパイサーを投獄したのや、後に釈放したが。

イラクで彼に契約通り、多額のカネを支払ったペンタゴンは、こんな彼の履歴を知っていたとは思えない。(グーグルでチョッと調べれば直ぐ分かることなのに)

民主主義と資本主義システムの強さは、自己調整、自己改善能力にある。マチガイが起こったらそれを学習してマチガイを繰り返さないことや。

しかるに。この民間武力供給のインチキに関して、ワレワレの政府は、ナニも学習していないように見える。

ビジネス的にも、政策的にも。


ヒト昔前は「死の商人」なるコトバが定番だったが。

ヨースルに、「正義」にカンケイ無い戦争には、常にハイエナがタカルのや。

と言うより、今、「戦争」とは「立案・企画」によって実行される「経済行為」であり、通常のビジネスと同じく、オモテとウラの取引が有るワケやねん。

「人道支援」なんて項目はハナから無いのだよ、其処には。


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