U-MAIL(ウンコ通信) 2004/07/24-2
「A ‘MOUSE’THAT STILL ROARS」:07/24
「吠え止まぬ《鋼鉄の鼠》」 〜中国インタネットの女子学生は反体制の星〜
ジム・ヤードレイ
(北京・発)
いかにも本のムシと言ったタマゴ型メガネのLiuDi(23)は、とても政府が怖れる相手には見えないのだが。「アタシが危険人物に見えるらしいの」とクスクス笑う彼女だが、実際1年の刑を受けたのや。
中国のインタネット世界では、「鋼鉄の鼠」なるハンドル・ネームで知られる。その拘束は世界中の人権グループの注意を惹き、その圧力で解放されたのや。
解放後、北京師範大学の心理学へ復学し、無事卒業したが、式には出席しなかった。
工場労働者だった母親は早死にし、美術図書館に勤める父親と、「人民日報」の記者だった祖母を持つ。
「1984年」を読んだのがキッカケで、中学時代から作家を志し、2000年から友達の手引きで「新聞では読めぬ意見やハナシが読める」インタネットの世界へ。
ハンドル・ネームは、「時計仕掛けのオレンジ」「バナナ・フィッシュ」を経て、ハリー・ハリソンのSFから頂戴した「鋼鉄の鼠」
2001年に自分のサイトを立ち上げ、大胆に「自由」と「解放」を目指す。次第に政治諷刺へ。みんなに向かって開かれた新しい党の結成を呼び掛け、学校当局から「ヤリ過ぎ」と注意を受ける。
遂に拘束され、北京刑務所へ。殺人犯を含む3人の女囚と同房。どのエッセイがモンダイになったのか未だに分からない。「マットーな政府なら、アンナモノに反応するはずがない。暴力唆したわけでも、政府に対抗する党派結成を呼びかけたわけでも無いのに」と。
刑務所での扱いはマァマァ。書籍の差し入れは許可され、看守から「アンタ、世間で有名になってるよ」と。
人権グループが抗議を続け、温家宝首相の訪米寸前に、突如解放された。
以後1ケ月は父親のアパートで自宅監禁措置。その後も、人民会議の前後、天安門記念日の前後には、刑事が張り付く。
インタネットは書き続けている。数か月後、Liuの釈放を訴え続けたエッセイスト、Duが刑務所に入れられ、今度はその釈放請願書に署名をした。(破壊活動で拘束されたDuは執行猶予付きの有罪となった)
最近Liuは、香港の雑誌に、中国南部の進歩的な2人の新聞編集者の拘束を批判。
なぜ、そんな危険を冒すのか?との問いに「正しいと思うから。これからも続ける」と。
ウム。これまで何遍も記事になった中国インタネット世界のハナシ。まァ、西欧のシンブンは好んでこうした記事を載せるのは事実だが、こうしたネズミが何万匹も出てくれば、泰山鳴動は、オオゴトに繋がりかねないのや。
「インタネット」と「1984年」この2ツは当分、世界のキーワードやねん。