U-MAIL(ウンコ通信) 2004/08/05 


えー、日本のように、「国民」と「民族」がほぼ重なっている国では、この手のモンダイ意識は、あまり無いのだが。


「ヘラ鳥ウォッチング」

「A CLASH OF CIVILIZATIONS OVER FRENCH JEWS」:07/23

「フランス vs. ユダヤのイザコザは、《文明の衝突》ではないのか?」

ユーリ・アヴェネリー(イスラエル平和運動《ガッシュ・サローム》主宰者)

(エルサレム・発)

もしもプーチンが、イスラエル在住ロシア移民に対して、其処はキケンだから、直ちにロシアへ戻りなさい、と呼びかけたら、どーなるか?

あるいはシラクが、イスラエル在住のフランス人に、其処はキケンだから、フランスへ戻りなさい、と呼びかけたら、どーなるか?

イスラエルのメデイアは、カンカンになるだろう。ロシアとフランスの大統領のトンデモナイ反ユダヤ主義だと非難するだろう。外務省は、モスクワ/パリ大使に、本国召還を命じるだろう。

いや勿論、実際に起こったことは、この逆。フランス在住のユダヤ人に対し、一刻も早くソノ国を離れ、イスラエルへ戻って来いと呼びかけたのはイスラエルの首相。アンチ・セミティズム、反ユダヤの波がフランスに満ち満ちて居ると。ちなみに、フランス人の100人に1人はユダヤ系なのだよ。

フランス政府とメディアは直ちに反駁。「哀しむべき誤解」と。下世話に言えば「ダマレ、このテテナシ児!」てなもん。

世界の教養あるコメンテーター達は、シャロンの真意を探った。これは、国連の国際法廷の裁定にサンセイしないようにとの、フランスへの圧力なのか?(フランスはサンセイで他のEU国にも同調するように要請していた)あるいは、シラク嫌いの小ブッシュへのシャロンのゴマスリなのか?

なに、事実はカンタンさ。シャロンに真意など無いのだよ。これはアホな聴衆相手のアホな演説に過ぎない。

シャロンはテレビに、5秒間だけ喋らせろと言っただけ、それを実行しただけや。

誰もが満足した。テレビ局も首相も聴衆も一般大衆も、フランス人以外は全員が。

イスラエルにとっては、別にドーッてこたァ無い。何時ものハナシだ。イスラエルのリーダーは、チャンスを逃さない。外国のユダヤ人コミュニティに向かって、スベテを捨てて、何時でもイスラエルに逃げて来いと呼び掛ける。どこかで、チョイとでも反ユダヤ的兆しが有れば、自動的にこう言った反応を見せるのや。

もし「誤解」がある、と言うのなら、それはオ互イサマだ。流行のフレーズに乗って言えば、フランス・ヨーロッパvs.イスラエル・シオニストの「文明の衝突」やんけ。

フランスから見れば、ユダヤ系フランス人も当然、「フランス国民」なのだ。共和国は、宗教・人種にカンケイ無い。市民ヒトリヒトリが、共和制、フランス文化に拠る「仲間」なのだから。キリスト教徒だろうが、ユダヤ教徒だろうが、北アフリカ人であろうが、コルシカ人であろうが。

一方、イスラエル人から見れば、イスラエルは「ユダヤ人の国」であり、「ユダヤ国民」は世界中のユダヤ人が構成するもの。ブルックリンに住もうが、バルセロナに住もうが、リヨンに住もうが。

イスラエルの子供たちは、世界中のユダヤ人が、いづれは全員、イスラエルにやって来ると教えられる。そこには選択の余地は無い。なにしろ異教徒はユダヤ人を憎んで居り、どこの国でも反ユダヤ勢力は強い。イスラエルは、圧迫され追い出されたユダヤ人に天国を提供するために存在しているのだ。「手遅れにならない内に、コッチへおいでよ」と。

で、シラクは怒りッポイし、シャロンはガンコだ。

哀れなフランスのユダヤ人たちは、間にハサマって、もうホットイテナ、と。


ウム。フランスのユダヤ人アレルギー、と聞くと、19世紀末の「ドレフュス事件」がアタマをヨギる。宿敵ドイツへ情報流したスパイ嫌疑で、ユダヤ人のフランス陸軍大尉、ドレフュスが逮捕され、軍法会議で有罪となり、仏領ギアナの小島に流された事件。フレームアップによるこの冤罪は結局、かのエミール・ゾラの筆力によってハラされるのだが。


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