U-MAIL(ウンコ通信) 2004/12/07-2
え−、クルッグマン博士は、未だ音沙汰ナシ。
本日は、アメリカ放送界の抱えるモンダイをチョイと、ご紹介致す。
「ヘラ鳥ウォッチング」
「FINDING A BALANCE FOR AMERICA'S AIRWAVES」:12/04
「アタマの痛くなる放送規制モンダイ」 ミハエル・K・パウエル
(ワシントン・発)
先ず、深呼吸して、と。
今、アメリカのテレビ・ラジオの「下品」に対して規制を求める声がチマタに満ち満ちておる。
目立つことで、視聴率を上げることしか考えない手合いが居てはるのは、フシギでも何でもないのや。
それをまた、報道メディアが、「ブンカ戦争」とかなんとか煽りたてる。
オ−バ−ヒ−トしたコトバは、アメリカの「価値観論争」の重要な部分をボカシてしまうのだよ。
よ−するに、「表現の自由」の価値と、「上品=倫理」の価値との確執やねん。
放送内容に関する政府のモンダイある介入について、ワタシは、「表現の自由」の価値を守ることにヤブサカではない。しかし、人の子の親としてやね、公的な電波には、最低の「上品さ」を守りたい、と言う意見もワカルのや。つまり、コドモ達に対して。
その2ツの価値のセメギ合いの結着が、結局、ワレワレ「連邦通信委員会」に持ち込まれるのや。
放送事業者は常に放送内容にセキニンがあるのや。多くの事業者はチャンとやって居る。今までに、罰金課せられたのは4例に過ぎない。しかし、或る者は、セキニンよりギンギラギンのセンセ−ショナリズムを択ぶ。それがエスカレ−トしてトドノツマリ政府の規制強化にツナガルのやねん。
ワレワレ「連邦通信委員会」(FCC)としても、放送内容規制は思い付きで決められるモンダイではない。
70年ムカシから、猥褻、下品、冒涜、的な放送は不法とされ、ズ−っとそれに従って来て居るのや。とは言っても、その限界はFCCに任せられる。つまり、コドモ達が見ている、午前6時から午後10時までは規制される。
「下品」とされるのは、セクス・ウンコ・暴力。
表現だけでなく、その「意図」もモンダイになる。
そのスベテを網羅するル−ル・ブック作れと言われても、それはムリやねん。ワレワレは「連邦下品調査委員会」ではないのだよ。メクジラ立てて、四六時中、放送ニランでいるわけには行かぬ。
むしろワレワレは、外部からの異論・反論に期待する。最近、テレビ・ラジオへのイチャモンは、「スカイロケット的」に急増しておるのや。FCCは、それに応えねばならぬ。現行法上、ワレワレは、イチャモンが1ケだろうが1000ケだろうが、数にカンケイなく、その放送が、常識を犯しているかどうかを、独立的に査定するのやねん。
FCCが「下品」と判断すれば、極端な場合、放送ライセンス剥奪もあり得る。
FCCは、ア−チスト個人に罰を課す権限も持って居るが、施行したことも無いし、したくもない。
ラジオ・テレビ局が罰金払うケ−スが増えているが、何千万ドル儲ける局にとって、それは費用の一部にすぎないのだよ。
中には、FCCはなぜル−ルブックを発行しないのか?と言う声もあるが、FCCが放送前に番組を禁止するのは禁止されて居る。「憲法修正第1条」(註)に抵触するのや。
委員会の「下品」規制はテレビ、ラジオには適用されるが、ケ−ブル放送、インタネット、新聞には適用されない。
註・《憲法修正第1条》
連邦議会ハ、宗教ヲ樹立シ、宗教上ノ行為ヲ自由ニ行ナウコトヲ禁止スル法律、言論マタハ出版ノ自由ヲ制限スル法律、ナラビニ人民ガ平穏ニ集会スル権利、オヨビ苦情ノ処理ヲ政府ニ請願スル権利ヲ侵害スル法律ヲ制定シテハナラナイ。
と言うのも、修正第1条は、これらに、テレビ・ラジオに比べ、より強い憲法上の保護を与えているからだ。(最高裁はそう解釈して居る)
それは、テレビ・ラジオ放送は、ケ−ブル、インタネット、新聞とは違って、独自のヒロガリを持ち、コドモ達がカンタンにアクセスできるからや。
政府は放送内容を、公共の利益のために規制出来る。なんたって、公共の道具である電波を使って居るのやから。
さよ、修正第1条が、チャンネルによって、保護の強弱度を変えるのはオカシイかも。しかし、現行の最高裁の規定ではそうなるのやねん。
ワタシの思うに、内容の規制を他のメディアに拡張しようと言う方向は、憲法のセイシンに反するのではないか?
ワレワレはこの制限を慎重に行なう。バランスの取れる方向に。
当局の強制への反対の殆どは、政府が「上品」スタンダ−ドをキメるべきではない、と言う声なのや。
なんじゃ、これは。グチャグチャと言い訳ばかりやんけ。よ−するに、「下品な表現」と「言論の自由」のハザマで「憲法修正」と、どう折り合いつけるかって言う、カンタンなモンダイやろが。だが、モンダイはそのウラにあるのやねん。「下品」を口実に、当局に都合のワルイ「情報」を抑圧したい手合いが居るってことやんけ。
今年2月、例のス−パ−・ボウルでの、ジャネット・ジャクソンのパイオツ・ポロリ事件が、ヒトツのキッカケやねん。アレだってカン繰れば口実作るためのヤラセかもよ。
ま、このミハイル・K・パウエルとは、5人で構成される「連邦通信委員会」の委員長。今回、小ブッシュの政権からエンガチョされた国務長官コリン・パウエルさんの息子やねん。
ハッキリ言って、オヤジのキレはまるで無い。昨年のU−MAILで、2回ご紹介した、アメリカ放送界の「大陰謀」でもドジ振りを見せていたのだよ。
U-MAIL 2003/06/02 「米国メディア界は独占に向かう:国民を耳不自由桟敷に置いて」 W・サファイア
U-MAIL 2003/06/10 「政府委員と放送業界の大癒着」 ボブ・ハ−バ−ド
この2本を参照されたい。
で、この際、アメリカ放送業界に強力な権威を持つ「連邦通信委員会」について、チョコっと説明申し上げておく。構成は5名。
「連邦通信委員会」(FEDERAL COMMUNICATIONS COMMISSION)
委員長(チェアマン)
ミハイル・K・パウエル :1997年クリントン大統領によって委員任命
:2001年小ブッシュ大統領によって委員長任命
委員(コミッショナ−)
キャサリ−ン・アバ−ナシ−
ミハイル・J・コップス
ケヴィン・J・マ−チン
ジョナサン・S・アデルシュタイン
奇数だから、意見が割れた時は、パウエルの1票がキメ(SWING VOTE)となるワケや。
で、昨年、ダウド小母半ハンの言う悪徳(VICE)大統領チェニ−の息のかかった最若手委員ケヴィン・マ−チンが、パウエルをロウラクして、3/2で、新規テレビ局開局への「規制緩和」を成功させたのやねん。上記の2本の記事ご参照下され。