U-MAIL(ウンコ通信) 2005/04/07-2
《ワメ的音楽大評論》
「おお、リード族義兄妹の華麗なる午後」
〜崎元譲のハーモニカと御喜美江のアコーディォンと黒幕ピアニスト〜
(4月6日昼・王子ホール)
ワメとしては久しぶりの崎元ハーモニカ。初めてナマで聴く御喜アコ。アレンジャー・ピアニストは美野春樹。このヒトは8年ムカシ、ワメが和田誠さんと作った120曲の「マザー・グース」のピアノ・パートをプログレッシヴ和声補強施しつつ全曲弾いてくれたヒト。完璧なハーモニー感覚と抜群のピアニズムの持ち主。
プログラムはハーモニカとアコによるヘンデルのソナタから始まり、ライリーの「セレナーデ」レクオーナの「マラゲーニア」はハーモニカの精妙超絶技巧ソロ。つづいて、明治唱歌とフォスターの極上編曲を経て、ピアソラ4曲、その後に「いそしぎ」「星に願いを」などセレブ・メロディ数曲、この部分はスベテ arr.by 美野。黒ズクメの扮装にサングラスで武装したこの忍者風人物こそ、実はこの日のステージの大黒幕。
プログラム自体、ヴァライエティに満ち満ちている上に、3人の演奏者が入れ代わり立ち替わり組み換わって、メマグルシク登場、まるでスワッピング・ゲーム。どうせなら、その度にそれぞれキラキラと衣裳チェンジすれば、さらにステージ映えしたのでは。と言っても、テクニシャン揃いの一座、チョイと平均年令高めなれど満員客席は大満悦の態。
ワメがヒトツ気になったのは、ピアノ、アコと組んだ時のハーモニカの音量。まァワメの耳も、ここへ来てカナリ勤続疲労気味なのはタシカだが。やはり、曲によってはマイク使っても良かったんちゃうか?
特にハーモニカとアコは同じ金属リード族。なんと言うか、そのデュオには一種近親相姦的なクグモリが生まれて、ハーモニカの音色が褪せ気味に響いて仕舞うのやねん。
しかし。最後に置いたメダマ曲、三宅榛名の「ポエム・ハーモニカ」は見事、その近親相姦クグモリを完全払拭した。ノッケからハーモニカを「リズム楽器」として扱ったのや。「呼吸クラスター」とでも呼ぼうか、重音装備ハーモニカが音量充分に強力シンコペーションのリズム・パターンをオスティナート風にシツコク繰り返す、そこにアコの諧謔的単音フレーズがカランで来る冒頭サーカスまことに秀逸。ハーモニカとアコの右手左手が自在に織り成す複調フーガ的中間部を経て、最後は双方のクラスター合戦で派手やかに幕。
ホールを出れば、ウラウラと春風流れるギンサの夕刻でありんした。多謝多謝。