U-MAIL(ウンコ通信) 2005/05/02 


えー、エルサレム訪問のプーチン君、苦労くの字の春やねん。イチャモンついた、シリアやイランへの武器売却計画は、イスラエルの安全を脅かすものではナイ、と苦しいベンカイ。そして、ロシア国内での反ユダヤ問題に取り組むこともヤクソク。

で、ここに、デヴィッド・ブルックスのコラムを1本。皮肉一杯のタイトルやんけ。


「ヘラ鳥ウォッチング」

「MOURNINGMOTHER RUSSIA」:04/29

「おお、母なるロシアへの哀悼」〜全体主義後遺症〜

デヴィッド・ブルックス

(紐育・発)

今週、ウラジミール・プーチンが、奇妙な演説ブった。ソ連の崩壊は「今世紀最大の地政学的不幸である」そして「崩壊はロシア自体に伝染した」と。

哀しいことに、それは半分ホントや。

共産主義の崩壊はワレワレの多数にとってはヨロコバシイことだった。「崩壊の伝染」と言う表現は、今のロシア社会を苦しめている状態を言い当てて居る。

崩壊のモノサシのヒトツは、人口の激減傾向や。ロシアの人口は2000年の1億4千6百万人から、2050年には1億トンデ4百万人に下落すると予想されて居る。世界人口第6位から第17位への転落やねん。

その原因。先ず、家族の崩壊と出生率低下。1981年から2001年までの間に、ロシアの結婚率は1/3減った。逆に離婚率は1/3増えた。3組が結婚する間に4組が離婚している勘定。オドロクベキ家族崩壊率やねん。

1人の女性の出産率は、1986〜87年の2.19から、1999年には1.17%へと下落。

ロシアでは現在、100人生まれる毎に160人が死んで居る。

さらにオソロシイのは、ロシアの「若死」傾向や。ロシアのワカモノは、60年代にワカモノだった祖父世代に比べて、不健康なのだよ。この30年間で、死亡率は40%上昇した。ロシア人の平均余命はバングラディシュと同じ程度、インドを下回って居る。

健康維持システムもオ粗末。ロシアの男が、急死する率はイスラエルの男の9倍。タバコやウォトカ、その他の生活スタイルが災いして、心臓麻痺や心筋梗塞が多い。エイズの統計は未だ把握されていないが。

2000年の20才が65才まで生き延びる確率は46%、アメリカは80%。

ツマリ、ヒトコトで言ってしまえば、核兵器を持ちながら、中世の黒死病のスローモーションのごとき現象にハマって居るクニなのやねん。

さよ、ロシアン・パラドックスとでも言おうか、生活はどっち向いてもミゼラブルながら経済は目を見張るほどの発展。「ポスト全体主義ストレス症候群」とでも言おうか。

全体主義政権が支配している国では、市民間の信頼の絆や、社会の結束の正常なパターンが破壊される。恐怖が支配し、市民は動物扱いされる。モラルが異常化するのや。

全体主義政権が倒壊した後、社会の回復はテンデンバラバラ。ある者は経済回復に便乗して成功する。しかし、個人モラル、自制心や社会組織が回復するには長い時間が掛かる。急激な経済成長と残存する軍事力が入り混じって、深刻な社会混乱が起こるのや。

それが今のロシア。今のイラクに似て居る、たとえ、イラク政府が反乱テロを抑え込んだとしても。もっと言えば、これから数十年の中国も、これに似たものになるだろう。

表面的には、中国はロシアより成功しているような印象だが、これから暫らくは、全体主義の後遺症の中で生きて行かねばならないのやねん。

「一人っ子政策」の影響で、これからの中国は、何千万の老人が家族の支え無しに生きて行かねばならない。それに「男子優先」のブンカが重なって、(オンナの赤ん坊が間引かれ)オンナの数とアンバランスに増えた連中が、結婚も出来ず、ブンカの恩恵も受けられず、凶悪な犯罪集団に流れるオソレも大きい。

野心的な権力志向者としては、この社会惨状を逆手に取るチャンスとも言える。国内の社会混乱を国際的に利用する方法もあるのや。

シートベルトをシッカリ締めときんしゃい。世界はこれからゴツイ凸凹道の時代やねん。


BACK