U-MAIL(ウンコ通信) 2005/10/12 


えー、サダムと小ブッシュを並べて、ベテラン・コラムニスト、フリードマン君の地道でスルドイ観察。


「ヘラ鳥ウォッチング」

「A QUESTION FOR SADDAM AND BUSH」:10/08〜09

「サダムと小ブッシュへの質問」 トーマス・L・フリードマン

(ワシントン・発)

将来の歴史家が、イラク戦争について書く時、小ブッシュとサダム各々に、聞き糾したい大きな質問がある筈だ。

【サダムへの質問】
もしホントに大量殺戮兵器を持っていなかったのなら、ナゼ、いかにも持っているかのようなフリを続けたのや?

【小ブッシュへの質問】
アンタはナニを考えていたの?イラク戦争に成功することに、大統領の名誉を賭けたのなら、ナゼ、ラムズフェルドに、不十分な兵力でイラク侵攻させたのや?

ナゼ、イラク国内、国境にセキュリティを確立しなかったのや?そんなことは大したことではないと、考えていたのかや?

そのコタエは、アメリカの情報蒐集大失敗の中にある。それは大量殺戮兵器の情報つかみ損なっただけではないのだよ。

ヨロシイカ。先週、ワタシはイラク南部の港湾都市ウム・カスルを訪れ、イラク海軍のスタッフの朝の会議を見学したのや。そこには、英軍米軍アドヴァイザーが出席していた。この会議、一応、英軍司令部のブリーフィングそっくりに進行していた。しかしその実態は、かなりガタガタで、もしも英米のアドヴァイザーたちが明日引き上げちまったら、イラク海軍は壊滅してしまうのではないか?と感じさせられたのや。

よーするに、人材やこうした会議の基礎がマルデ出来ていないのだよ。「こんな連中でよくイランと7年間も戦争やれたもんだよ」とある英軍の訓練官はワタシに囁いたのや。

会議後、ワタシを招いてくれた英国海軍の士官が、バスラの蚤の市を見に行こうと誘ってくれた。彼の言うには、そこでは、ステレオ、冷蔵庫、エアコン、クルマなど生活の基本材が売られている、それはサダムの下での10年間を生き延びるために質入れされたモノだと。

ツマリ。大量殺戮兵器発見失敗は大きな情報ミスだった。しかし、現在のワレワレのトラブルのモトになって居る最も大きい失敗は、イラクの社会、経済、制度が、いかにボロボロになっているかを把握出来なかったことや。イランとの8年間の戦争、湾岸戦争の敗北、そしてその後10年間の国連による経済制裁によって、イラクはもう、ボロボロだったのや。

サダムは自分の国と軍隊が、どんなに破産状態にあるか、よく解っていた筈だよ。だから大量殺戮兵器を持って居るという印象を完璧に払拭したくなかったのやねん。サダムは狼の巣窟の中で生き抜いて来た男だ。大量殺戮兵器所有のホノメカシは周辺敵対国、西欧に対する防禦楯だったのや。

だから国連の査察には充分従いながらも、やっぱり危険なナニカを隠し持っているように見せるイタチゴッコを、国連に対して行なっていたのやねん。

一方、小ブッシュ政府とCIAは、サダムが大量殺戮兵器など持っていないことを探り損なっただけでなく、イラク社会がいかに荒廃しているかの情報も探り損なっていたのや。イラクにはもう何年も住んでいない亡命者のエセ情報に頼っていたから、イラクにはもっとチャンとした中産階級や制度が存在していると思い込んでいたのだよ。だから小ブッシュは、イラクを接収するのはカンタンだとタカを括っていたのや。小ブッシュのドジな行動を説明するにはそれっきゃ無い。

こうしたイラク社会の情報蒐集の失敗が、現在、ワレワレの死者増大にツナガって居るのやねん。イラク侵攻後、アメリカが手にしたイラクの実態は、バラバラに壊れた壷のようなもので、それがラムズフェルドの戦利品だったのや。

だから小ブッシュ政府の、イラクを、「ドイツのように再建する」と言う表現は、半分しか当たっていない。それは第2次世界大戦後のドイツのハナシではなく、中世から近代へかけての、国家を形成する以前の、封建的領主がムラガっていた時代のドイツのハナシやねん。

ワタシがシツコク言い続けているように、ワレワレはイラク国家を「再建」するのではなく、「創造」しているのだよ。これはスッゴク難しいコトなのだよ。

ワタシはCIAが、これほどイラクがシッチャカメッチャカな状態だとは把握していなかったと思う。もし、それを知っていたのに、小ブッシュが派遣兵力をケチったのであれば、これはもう犯罪やんけ。

哀れなイラクが今、アメリカに必死で求めているのは、援助労働者、国務省アドヴァイザー、専門技術者など、イラクの人材を再教育するための人材を、アメリカ政府各省庁から派遣して貰うことなのだよ。

しかし、そうした人々は、キケンなイラクに行くことに尻ごみする。でも、それを強制するなんてことは出来ない。なにしろ充分な兵力を派遣してないのだから、安全なんて保証できないのだよ。

先週木曜日の小ブッシュの、対テロ演説はスンバラシかったぜ。小ブッシュは、イラクでの勝利が、「イスラム・ファシズム」との闘争に於いて、不可欠な要件であることを、明確に打ち出したのや。

でも、それがワタシの怒りにアブラを注ぐのだよ。小ブッシュは、この戦争をいかにもカンタンな、犠牲なんて出さない、徴兵も要らない、ガソリン税高騰も起こらない戦争だなんて言いながら、マッタクの無能をサラシて居るだけやんけ。


ウム。質問と言うより、小ブッシュ締め上げや、これは。ベツにアタラシイ情報があるわけではないが、事実の把握による、フリードマン氏の綿密な推察にはナットクや。

小ブッシュはこのところ、とかくドイツに言及したがる。「ナチ」の大量虐殺を「悪」の典型とキメつけ、それに現在のテキを擬えようとする。そのくせ、海外での米軍兵士の捕虜虐待を告発する法案にはテッテ的に反撥する。そのロンリ矛盾のウラには、なにかと言うと、福音主義一党に頼ろうとする、マザコン・ボーンアゲインのヒ弱さがニジミ出ているようにも。この辺のトコロは、岸田秀氏に、ご解説願いたく。


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