U-MAIL(ウンコ通信) 2006/09/29
えー、もう1本シツコク、クリストフ君のアフリカ・レポート。
「AFRICA'SGLORY」:09/27
「アフリカの栄光〜動物保護が経済の柱」 ニコラス・D・クリストフ
(中央アフリカ共和国・バヤンガ発)
当地で真っ先に言われるのは、ゴリラや象と遊ばないで下さい、という注意。若い雄の象が、イタリアの女性と遊ぼうとして突き刺したことがあるのや。もしアナタが、375ポンドもあるシルバーバック・ゴリラに近付き過ぎると、ゴリラはアナタを襲うかも。まァ運が良ければ、ゴリラは寸前で立ち止まり、怒って地面を叩くに止まるが。
動物たちと遊ぶことは出来なくても、アナタは彼らと目線を交わすことは出来る。世界中で、中央アフリカ共和国、カメルーン、コンゴ共和国が一緒になった、このジャングルほどスバラシイ場所は無い。今や、この3国は、ロードアイランドとデラウェアを合わせたほどもある、このジャングルを国立パークとして保存することに一致協力しておるのや。
これは西欧からの強力な援助に応えて発展している傾向の一部なのだ。今や、ビンボーな国々は自然を収奪するより保存することに経済的なチャンスを求めて居るのや。その最大でビックリの実験のひとつが、世界最貧の中央アフリカ共和国で行なわれて居る。この国では、平均寿命38才、それも半年毎に下がりつつある。子供の1/5は、5才以下で死ぬ。首都を離れた場所では、誰も政府のことなんて知らない。
多くのアフリカ国立パークは計画倒れだが、このパークはホンモノ。管理人は精力的にパトロールして居る。昨年だけで7万人の越境密猟者を捕まえた。低地ゴリラ(ルワンダのマウンテン・ゴリラより見付け難い)を観察できるパークは世界で此処っきゃ無い。(同伴女子学生)キャシーとオレは此処で2時間、13匹のゴリラと遊んだ。
ワレワレは、襲われないように、30フィートは離れていたのだが、ガイドがギョっとしてワレワレに耳打ちした瞬間があった。1匹の雌がシルヴァーバックに、こいつ等を襲えとケシかけたのや。運のいいことに、シルヴァーバックは、それを聞き流したのや。女房の言うことなどに耳を貸さない典型的亭主関白の態度を示したのだよ。
「世界野生保護基金」は、このココロミを「エコ観光」に発展させようとして居るのや。アメリカの学生ヴォランティアを含め、チームが作られ、メンバーは毎日、朝から晩までゴリラと暮らし、観光客が彼らと接触出来るように慣らして居るのだよ。
デリケートなモンダイもある。観光客がゴリラを殺す病気を持ち込むオソレもあるし、シルバーバックは、近くにヒトが居ると、雌を自分のハレムに誘い込まなくなる。しかし、ゴリラたちがカネモチ西欧人を惹き付けることが出来れば、「エコ観光」は森を伐採したり燃やしたりするよりズット持続性のある経済の支柱になり得るではないか。今のところは、毎年1、000人程度のガイジンがパークを訪れて居る。
多くのアフリカ住民は「パーク」に対して怒って居る。カネモチ外人の楽しみのために、動物たちを保護することは、自分たちの資源の配分を失うことになるからだ。たった数ドルの収入が得られずに死ぬのがこの地域の現実だからや。
「確かに、自然保護が悪い結果になった時代もあったけど」イタリア女性クロエ・チポレッタは言う。彼女はこの9年間、ゴリラと暮らして居る。彼女の言うには、保護プログラムは、動物たちだけでなく、ニンゲンにも利益を与えて居ると。だから「世界野生保護基金」は31人のピグミーを動物ガイドとして雇っておる。他にも観光客に、羚羊を網で捕らえる方法を見せて稼いでいる連中も居るのやで。
カメルーンからカヌーで川を渡り、此処に着いた最初の夜、ガタガタの道を通ってピグミーの村に行くと、村長のような人物に紹介された。暗闇のなかから現われた男は背の高い白人でアメリカ訛りの英語で挨拶して来た。ニュージャージー出身のルイス・サルノと名乗った。かつてラジオで聴いたピグミーの音楽に取り憑かれて20年前此処を訪れ、そのまま住み着いたと。
サルノ氏は当地の女性と結婚、言語を学び、マラリアと格闘し、仲間とともに、ジャングルに1週間もの狩猟の旅に出掛けたりして、すっかりこの生活に馴染んで居るのや。(槍の使い手としてはオソマツだが)今や彼は「森の人」(ピグミーはそう呼ばれるのを好む)の強力な擁護者になって居る。木材伐採は、村人のためには何もしない汚職リーダーを儲けさせるだけ、だから「エコ観光」と言うココロミを歓迎すると。これこそ当地の住民の最後で最良の希望だと。
アフリカは確かにオソロシイ大陸かも知れない。ニュースは常に、鏖殺、汚職、病気に集中する。でも、この熱帯雨林を保存すると言う大胆な夢と、其処に住む人々の生活の中に、ワレワレは、生き延びるために闘う「アフリカの栄光」を見るのだよ。
ウム。アフリカは広い。クリストフ君の観察眼は、そのイロイロな面を教えて呉れる。