U-MAIL(ウンコ通信) 2006/10/04
えー、アフリカ「同伴旅行中」のクリストフ君、中央アフリカからのコラム。
「ヘラ鳥ウォッチング」
「DARFUR'S DEADLY POISONSPREADS」:10/02
「ダルフールの《癌》の周辺拡散阻止せよ」 ニコラス・D・クリストフ
(中央アフリカ・パオウア発)
オレがキャシーを、この戦争で荒廃した土地に連れて来たのは、彼女を銃口の前に立たせようなんてツモリからではない。
ダルフールの鏖殺(ジェノサイド)が、アフリカ中を巻き込む前に、終わらせることの緊急性を強調するためや。この悪性腫瘍は既にチャドに拡がり、今や中央アフリカを破壊し始めて居る。
事実、スーダンは、チャド人による代理軍隊を使って中央アフリカに侵攻して居る。自ら武装させ航空機で輸送してだ。この部隊は中央アフリカ北西部の洞窟に潜み、周囲の住民を徴発して戦わせて居るのや。もうすぐ乾季がやって来るが、この500個からの部隊はスーダンの傭兵としてチャド政府、さらにはこの国の政府をも転覆させようとして居る。
中央アフリカの北部は今や戦闘地域。テキは(一部政府の援助による)武装部隊。これが村を焼き、子供を人質に捕り、旅行者から強奪し、刑罰を課して人々を殺して居る。
中央アフリカ自体が既に不安定な状態にあるところへ、スーダンからの侵攻があり、ダルフールからの武器がこの地域をカンペキな混沌に陥れて居る。この暴力は10万人の村人を村から追い出し、国連は「世界で最も無視された危機」と呼んで居る。
キャシーとオレは、国連の5輪輸送車に、完全武装の兵士2人を護衛に、此処に入った。しかし兵士が同行していると、農夫たちと率直なインタヴューがやり難い。彼らは兵士に襲われた経験があるからや。で、ワレワレは護衛を残して、激しく攻撃受けた村にクルマを乗り入れた。
奇妙にカラッポのボトルナ村に停車すると、ドミニク・ドンジュベと名乗る男が隠れ場所から這い出して来て話して呉れた。ほとんどの村人は薮に隠れて居るが、汚染された水とマラリアと栄養失調でドンドン死んで居ると。
「国境なき医師団」の経営する病院で、フランス人の医師が、極度の栄養失調で死にかけて居る2才のアーサー・デモンゴイを治療していた。こうした子供たちは泣き声も立てない。生き延びるために全カロリーを費って居るのや。
「村はまるごと焼かれた。カネは全部盗られた。だから食べる物など無い」アーサーの母親シルヴィーはそう説明した。
しかし、ひとにぎりの勇敢な救援活動家とカソリック伝導者が、ヨーロッパ人、アフリカ人を問わず、此処で活動を続けて居る。撃たれたり、強奪されたこともしばしば。ある場所では撤退もやむを得ない。
さよ、キャシーとオレが、人影の見えないのガタガタ道路をユックリ運転して行くと、村人や救援活動家を脅したと同じ連中に遭遇した。2人の男が道路際の薮の中からヌっと現われて、ライフルを振り回し、停まれ、と命令して来た。
連中は結局は通して呉れた。現地住民とインタヴューするために、ワレワレはその道を進んだ。しかし、これはこの地域のたった1本の道だったので、ワレワレは帰りにまたこの道を通り、またまた同じ連中に停められた。
この種の暴力は驚くほど浸透して居り、ダルフールの暴力は、結局、チャドと中央アフリカを、ソマリア風の無秩序に染めることになるだろう。キャシーとオレとのインタヴューで、中央アフリカのフランソワ・ボザイゼ大統領は、スバラシイ提案をして呉れた。国連の平和部隊のダルフール派遣がスーダン政府の反対で大幅に遅れているなら、その部隊をチャドと中央アフリカ共和国に回せばイイと。
今月、ボザイゼ大統領がアメリカの国連総会に出席した時、小ブッシュ政府は、話し合いに、国務長官の代理アシスタントを差し向けて来ただけだったと。これはつまり、アメリカはダルフールの地域紛争危機などに関わりたくない、スーダンが中央アフリカにナニをしようが知ったことではない、と言うサインやんけ。
小ブッシュがホンキで鏖殺(ジェノサイド)を心配するなら、フランスと連携取って、ダルフールの「癌」の、チャドや中央アフリカへの拡散を直ちに止めることが先決ではないか。(フランスはこの両国に軍隊を駐屯させて居る)国連平和部隊も両国に派遣されるべきやねん、即刻。