U-MAIL(ウンコ通信) 2006/11/02
「DESPITE EMBARGO,SUDAN BUILDS BOOMINMG ECONOMY BASED ON OIL」:10/25
「通商停止もナンノソノ、スーダンは石油景気で経済ウハウハ」
ジェフリー・ジェントルマン
(スーダン・カルツーム発)
スーダン政府の、世界、とりわけ西欧に対する「強気」のワケは、「オゾン・カフェ」を見れば納得できる。
この店には、破けジーパンと洒落たジム・シューズ穿いた、カネモチ若者がテラスに陣取り、アイスクリームを掬って居る。戸外エア・コンディション・システムからは、涼しい霧がヴェールのように流れ、その一角には、BMWのディーラー・ショップになっていて、16万5000ドルの新車が並べられて居るのや。
「人生は一度限り。楽しまなくちゃ」女性ディーラーは言う。
世界最悪の人権蹂躙がダルフールで続いている一方で、此処、首都カルツームでは、町中に橋が掛けられ、オフィス・タワーが林立、スーパーマーケットがアチコチにオープン、混雑した道路には液晶テレビを運ぶトラックが走る。
「土地を追われ飢餓に苦しむ人々のスーダン」、というイメージとはウラハラな、西欧の援助は受けない経済ブームのスーダンが此処にはある。
石油が、スーダン経済を、アフリカ一番の急成長国に押し上げた。だからダルフールの紛争を止めろと言う西欧の要求にも応じない政府。
アメリカの経済制裁で、欧州や米国の企業はスーダンから引き上げた。そこへ中国、マレーシア、インド、クェート、アラブ首長国などがドっと殺到したのや。海外からの投資は、2000年の1億2800万ドルから、今年は23億ドルへと急増。アメリカとの通商停止ナンノソノ。
「カルツームは燃えている、イロンナ意味で」マレーシア企業であるスーダン石油の会長ハシム・ワヒール氏は言う。アジアの国々がコゾってスーダンとの貿易を望む限り、アメリカの通商停止は効果ナシ。
「スーダン政府はアメリカなんて必要ないことを知っているのや」元スーダン金融相、今は経済コンサルタントのエルーマハディ氏は言う。「経済制裁で傷ついたのはアメリカさん自身だけやねん。この大ブームを逃したのや」
貧富の差は大きい。スーダンの殆どは、ダルフールのように貧しい。しかしIMFによれば、スーダン国全体の2005年のGDPは、8%の成長、今年は12%と見込まれて居る。その最大のモトは1日当たり51万2000バレルの原油生産。サウディやイランには及ばないが、最近まで世界最貧だったこの国に何百万ドルが流れこんで居るのや。
バシール大統領は、このカネでインフラ整備にイッショケンメ。道路、橋、電力、病院、学校。これは政府の人気を上げる。それがバシールのネライなのだよ。
バシール。陸軍大将。1989年にクーデタで権力の座へ。石油による政府収入の70%は防衛力へ。政府の予算優先順位は銃と弾薬の国内生産。武器の通商停止に備えてだ。
この物質ブンメイ大繁栄にも拘らず、スーダンは軍国主義に邁進して居るのや。軍将校たちは、特別待遇され、外国からの訪問者は警察に登録せねばならず、小学生は迷彩野戦服姿で登校する。しかし経済ブームは社会を一変させた。職業選択から音楽、食事の趣向に至るまで。朝、昼に食べていた伝統的な豆シチュウは、ケバブやらヨーグルトやらハンバーガーやホットドッグに変わったのや。
「プリングル・ポテトチップだってあるさ」と言う26才のサリーは、ウェブサイトをデザインする会社の経営を始めている。ついこの間まで、ヒトカケラのパンを買うために、何時間も行列しなければならなかったのだ。「それもヒドいパンだった。家に帰ると蝿をホジリ出さなきゃならなかった」
何年も、スーダン経済は3ケタのインフレと、産業崩壊と、戦争に苦しんできた。1956年の独立後も、南部のキリスト教徒と精霊信仰部族が、北部のイスラム教政府に反抗した。
1970年にシェブロン社が石油を発見してからも、南北に跨がる油田は、反抗紛争でチャンと操業出来なかったのや。
1997年にアメリカ政府は、貿易停止を課し、米国内のスーダン政府の資産を凍結、スーダンとの輸出入を止めた。その理由は、南北内戦にによる人権蹂躙と、テロリストとのリンクの疑い。
あのオサマ・ビンラディンは、1990年代、カルツームに居たのだよ。
しかし1999年、紅海に面したポート・スーダンから石油の最初の一滴が輸出されて以降は、スーダン経済は一変したのやねん。西欧で教育受けたテクノクラートの一団が、IMFの改革プログラムに従って、財政支出を抑え、国有産業を私企業に移し、インフレを下げ、インフラ整備を促進したのや。
「きわめて古典的、保守的な経済政策だった。上手く行った」と、カルツーム大学の政治社会学部長、サフワット・ファヌス氏は振り返るのや。
ウム。クリストフ君が描きだすダルフールの大殺戮のウラ側に、この大繁栄首都がデンとして在るわけや。この石油経済力でジャンジャウィードという傭兵を雇い、中国その他から輸入した武器で、黒人系住民の鏖殺を実行しつつあるわけやねん。よーするに繁栄の手足まとい、ビンボーニンゲンをテッテ的に抹殺してしまいたい、と言うキモチやろ。
まこと石油は魔法の水、悪魔の水やんけ。核が魔法の火、悪魔の火であるように。